2023.11.24. Aslund Tsang -interview-

スウェーデンのストックホルムより『Aslund Tsang』の器が届きました。こちらの記事では陶芸家であるAndreaの想いをインタビューを通して皆様にお届けします。

─ファッション業界で働いていたAndreaが『陶芸家』へと転向した動機を聞かせてください。

ファッション業界で働いていたときは、とにかく仕事に追われ時間の余裕もなく、焦燥感に駆られる毎日でした─。
毎日をこなすことに精一杯で、趣味で行っていた陶芸の時に感じる、特別な高揚感に後ろ髪をひかれながらも、私は自分の思いに向き合うことを後回しにしていたんです。
そんな中、2020年のパンデミックによって、見えないふりをしていた自分の願望に向き合う機会が訪れました。

『私は何がしたいのか』
『何を探求したいのか』

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そうして考え抜いた私の中の答えはやはり、陶芸でした。
陶芸をはじめることが、間違いなく自分の人生においての使命だと直感的に思ったんです。

 

─あなたをここまで惹きつけた陶芸の魅力は何にあるのでしょうか。

大地から採れる形のない原材料が、作り手の創造力によって、形を変え、色を変え、無数のスタイルへと変わっていく過程に限りない可能性を感じるんです。

地球からの大切な資源に、人間の創造力が重なった時に生まれる強い力が、ここまで私を惹きつけているのだと思います。

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─自身の作品に込めた思いや、使う人へ伝えたいことはありますか?

作り上げた作品は、ただの”物”として見られるのではなく、持ってくれた人々の住まいの一部として受け入れてほしいと思っています。

そう思うのは、私自身、どんな場所よりも安らげる場所が自分の家だからです。
家族との大切な時間も、家で過ごすことがほとんどで、日々ここが穏やかで美しい空間であるよう願っているほど特別な空間なんです。

作品を使ってくれた人の住まいで、穏やかで美しい日々の為の要素になれば幸せです。

 

─Andreaにとって特別な思いのある”住まい”ですが、ストックホルムを選んだ理由はなぜでしょうか。そして、この場所は、自身の陶芸制作にどのような影響を与えてますか?

住み始めた理由はスウェーデン人である夫のためですが、ストックホルムは私にとっても本当に心地の良い場所なんです。都市環境と自然のバランスが良く、公園や森が多くあるためか、デザインを必要とする仕事である私に、深く熟考できるような時間を与えてくれます。不思議とアイディアが溢れるこの環境に心から感謝しています。

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─最後に日本のお客様へのメッセージがあれば、共有してください。

こんにちは・・・!

私は香港で生まれ育ったので、若い頃から日本文化には大きな影響を受けていました。その中でも日本の職人の方の考え方や技術には常に魅了され、陶芸家として本当に刺激をもらっているので、日本で私の作品を紹介できることを心から嬉しく思っています。私の作品が日本の皆様の生活において、穏やかで美しい日々をもたらすきっかけになりますように。

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大切な人と生活を営むこと。特別な"住まい"で生きていくということ。
日々を大切にしながら、制作のその先にある、使う人の生活にまで思いを馳せることができるのは、かつてはハードワーカーであった彼女だからこそだと思います。
彼女の強く、やさしい思いは作品を通して忙しい私たちの間に違和感なくスッと入り、今一度時間の使い方を思い直させてくれる気がするのです。

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大切な人、大切にしたい人と使って欲しい器です。誰かのことをやさしく思うきっかけにこの器を選んでいただけたらとても嬉しく思います。是非とも店頭・オンラインでゆっくりとご覧ください。

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